パスワードマネージャーとは?パスワードを覚えずに安全に使う仕組み

使っているサービスが増えると、パスワードを覚えきれず、同じものを使い回したくなるものです。けれども使い回しは、1つのサービスから漏れたパスワードで、ほかのサービスまで乗っ取られる原因になります。
この問題を解決するツールがパスワードマネージャーです。本記事では、英国の国家サイバーセキュリティセンター(NCSC)の資料をもとに解説します。
パスワードマネージャーとは
パスワードマネージャーは、パスワードを安全に保管し、サービスごとに違うパスワードを使えるようにするツールです。
利用者が覚えるのは、保管庫を開くための1つのパスワード(マスターパスワード)だけで、各サービスのパスワードは保管庫が覚えてくれます。
アプリとして提供されるもの(1Password、Bitwardenなど)のほか、ブラウザーやOSに組み込まれたもの(Googleパスワードマネージャー、Appleのパスワードなど)も広く使われているのが現状です。
できること
NCSCは、パスワードマネージャーの主な働きとして、次のような点を挙げています。
アカウントを作るときに、長く推測しにくいパスワードをその場で作れます。保存したパスワードは、ログインの画面で自動的に入力されるので、打ち込む必要がありません。スマートフォンとパソコンのあいだで同期でき、製品によっては、流出したパスワードを使っていると知らせる機能もあるほどです。
最近の製品の多くは、ワンタイムパスワードやパスキーも一緒に保存できます。
偽サイトに強い理由
パスワードマネージャーには、フィッシングへの強さもあります。
NCSCは、パスワードは正しいWebサイトでしか自動入力されないため、偽サイトでは働かないと説明しています。パスワードマネージャーは、保存したときのサイトのドメイン名を覚えていて、開いたサイトのドメイン名と比べてから入力するためです。
いつもなら自動入力されるのに候補が出ないときは、偽サイトを開いているかもしれません。そこで手で入力せず、URLを確かめてください。
使うときの注意
パスワードマネージャーは、すべてのパスワードを1か所に集めます。そのため、保管庫そのものを守ることが何より大切です。
マスターパスワードは、ほかのどこでも使っていない、長いものにしましょう。NCSCは、パスワードマネージャーのアカウントに2段階認証を設定するよう勧めています。マスターパスワードを知られても、2回目の確認がなければ保管庫を開けません。
その2段階認証のコードは、パスワードマネージャーの中ではなく、別の認証アプリに保存します。保管庫の鍵を保管庫の中に入れてしまうと、開けなくなったときに取り出せないためです。
NCSCも、パスワードマネージャーは、それを使う端末やアカウントと同じ程度にしか安全にならないとしています。端末のOSやブラウザーは、最新の状態に保ってください。
製品での使われ方
このサイトでは、パスワードマネージャーの1つである1Passwordを例に、次の手順を紹介しています。ほかの製品でも、操作の流れはおおむね同じです。