Linuxとは?サーバーやスマートフォンを支えるOS

最新の安定版のカーネル:Linux 7.3.1(2026年10月30日公開)
この記事では、Linuxの成り立ちと、カーネルとディストリビューションの関係を紹介します。使い続けるうえで知っておきたい、バージョンとサポート期間の考え方もあわせて整理しました。
Linuxとは
Linuxは、パソコンやサーバーを動かすためのOSです。リーナス・トーバルズさんが最初に書き、いまは世界中の開発者が加わって開発を続けています。オープンソースで公開されていて、誰でも無料で使えます。
ライセンスはGNU General Public License(GPL)の第2版です。プログラムの中身(ソースコード)を読んだり、手を加えたりでき、手を加えたものを配るときにも、同じ条件で中身を公開する決まりになっています。
カーネルとディストリビューション
Linuxという名前は、もともとOSの中心にあたる「カーネル」を指します。カーネルは、メモリの割り当て、ファイルの読み書き、ネットワークでの通信など、ほかのソフトが動くための基本の働きを受け持つプログラムです。
ただし、カーネルだけでは、ふだんのパソコンやサーバーとしては使えません。コマンドを打ち込むための仕組み、ソフトを入れたり新しくしたりする仕組み、Webサーバーなどのソフトも必要です。カーネルにこうしたソフトを組み合わせ、すぐに使える形にまとめて配っているものを、ディストリビューションと呼びます。
代表的なディストリビューションは、Debian、Ubuntu、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)、Amazon Linuxなどです。どれも中心には同じLinuxのカーネルを使っていますが、入っているソフトの種類、更新の配り方、サポートの期間は、配布元ごとに違います。
どんなところで使われているか
Linuxが動いている場所の例は、Webサイトを動かすサーバーや、クラウドの事業者が貸し出すサーバーです。AWSは、自社のクラウド向けのディストリビューションとして、Amazon Linuxを配っています。
スマートフォンのAndroidも、中心にあるのはLinuxのカーネルです。Googleは、カーネルの開発者が長く保守する版にAndroid向けの変更を加えて、Androidのカーネルを作っています。
【メモ】
ブラウザーとサーバーがどのように役割を分けているかは、クライアントサーバーシステムとは?で解説しています。
バージョンとサポート期間
カーネルの開発者は、新しい機能を入れた版(mainline)を、9〜10週間ごとに出すのが目安です。出したあとの版は「stable」として扱われ、不具合の修正が、ふつうは週に1回ほど届きます。次の版が出たあとも前の版に修正が届くのは、多くの場合、数回だけです。
この中から選ばれた一部の版は、「longterm」として数年にわたり重要な修正を受け続けます。いま保守されているlongtermの版と、保守が終わる予定の時期を表にまとめました。
| バージョン | 最初の公開 | 保守の終了予定 |
|---|---|---|
| 6.18 | 2025年11月30日 | 2028年12月 |
| 6.12 | 2024年11月17日 | 2028年12月 |
| 6.6 | 2023年10月29日 | 2027年12月 |
| 6.1 | 2022年12月11日 | 2027年12月 |
| 5.15 | 2021年10月31日 | 2026年12月 |
| 5.10 | 2020年12月13日 | 2026年12月 |
5.15と5.10は、2026年12月に保守が終わる予定です。
ディストリビューションを使っている場合、動いているのは、配布元が自分で手を加えて保守している「ディストリビューションのカーネル」になります。カーネルの開発者はこれを直接は支えていないため、修正版を受け取れるかどうかは、配布元のサポート期間しだいです。自分で作ったカーネルを入れていなければ、ディストリビューションのカーネルを使っていると考えてよいでしょう。
カーネルの版は、uname -r というコマンドで確かめられます。
uname -r
表示された番号のハイフンの後ろに文字が続いていれば、ディストリビューションのカーネルです。カーネルの修正を受け取るときは、使っている配布元の案内に従ってください。